猫のしこりに気づいた日から①

猫のこと

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えたん
えたん

少し前のことになりますが、2018年に経験したお話を、今あらためて言葉にしてみようと思います。

 

まさか…高齢猫にしこり?動物園のトラと重なった日

ある日のこと。ぼんやりテレビを見ていたら、動物園のトラのドキュメンタリーが流れていました。内容は、そのトラがある日お腹にしこりができ、だんだん大きくなって腫瘍が見つかったという話。

 

「トラもがんになるんだ」と、ぼんやり思ったのを覚えています。

自然界で生きていたら、そんなに長生きすることもなく、がんになる前に寿命が尽きるのかもしれない。でも動物園で人の手を借りて長生きすることで、病気も人間に近づいていく――そんな風にも感じました。

 

ふと頭に浮かんだのが、我が家の猫のこと。
「そういえば…トラって猫の仲間だよね」
それまで遠くの世界の出来事として見ていたトラの話が、急に近くに感じられてきたのです。

 

その時うちの猫は14歳。人間でいえば72歳くらいでしょうか。ちょっとぽっちゃり気味で、見た目は若々しいし、元気そう。とはいえ、猫にとっては確実に“高齢期”です。

 

うちの猫はぽっちゃりであまり運動しないせいか、少し便秘気味だったのでお腹のマッサージが日課でした。健康チェックを兼ねたスキンシップのつもりで、毎日やさしくさすっていたある日――

 

脇のあたりに、小さな「ぷにっ」とした感触がありました。
米粒くらいのサイズで、柔らかく硬くはない。

「これは脂肪のかたまりかな?」
そんなふうに思いながらも、どこか胸の奥がざわついていました。

 

数日たっても、そのしこりはなくならないどころか、気持ち大きくなった気がして…不安に駆られ、かかりつけの動物病院へ連れて行きました。

 

獣医さんは触診のあと、静かにこう言いました。
「念のため、検査をしておきましょう」
その瞬間、胸がぎゅっと縮まるような感覚がありました。

「検査」=ただの脂肪ではない可能性があるということ。

 

一週間後、検査結果が出ました。診断は「腫瘍の疑い」

「猫の腫瘍は、8〜9割が悪性です」
そう告げられたとき、頭の中が真っ白になりました。

その後の獣医さんがいろいろ病気について説明してくださったのですが、全然話が頭に入ってこなかったのを覚えています。

しこりは“気づいたときがスタート”

正直、最初のうちは「きっと大丈夫」「歳をとるといろいろ出てくるよねと、自分に言い聞かせていました。

でも、どこかで感じていた“違和感”は、やっぱりサインだったのかもしれません。

 

えたん
えたん

次回「腫瘍の告知、その日から」

同じように悩む誰かの心に、そっと寄り添えたらうれしいです。